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施工前
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築約20年ほどのお宅です。
南面掃き出し窓付近のフロアが傷んでいます。
表面の塗膜が傷み、突き板まで割れがおこっています。
植物を育てていらっしゃる奥様が、陽当たりのよいこの場所に、冬場など植木鉢をよく置いていらしたそうです。
植木鉢を置かなくても、日当たりがよい南面の掃き出し窓付近は、よくこのような状態になっているお家があります。
特に、ナラ材のフロアによく見られる現象です。
ナラ材は干割れを起こしやすい樹種なのかもしれません
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施工中
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こちらは、出窓のカウンターです。
出窓からの雨漏りが、壁を伝ってカウンターまで浸みていたようです。
クロスの壁下地も雨漏りで傷んでいます。
大工さんが壁下地の合板を貼り替えた後で、カウンターの塗膜を全て剥離して新たに木地着色から塗装をしました。
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(塗膜ハクリ後) |
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施工後
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フロアの突き板が剥がれかけているところは、切削・研磨で取ってしまいました。
剥がれかけの箇所は接着するか剥がすかのどちらかです。
剥がれかけている処が、小さいですが沢山ありましたので、怪しいところは全て除去した訳です。
スッキリした状態にしてから着色塗装を行いました。
出窓カウンターは剥離した後にも染み跡が汚く残っていましたので、染み跡を隠す塗装を先に施してから着色塗装をしました。
フロアにしても出窓カウンターにしても、ここに工程の詳細を記すことは出来ませんが、自然な感じに上がるように塗装を工夫します。
ペンキで覆い隠す訳には参りませんので、木の良さを無くさない塗装にするのです。
これが補修塗装の難しいところなのです。
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施工前
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床から立ち上がるフィックス窓の窓台と窓枠です。
化粧突き板に着色塗装仕上げのものです。
結露によって水を含んだり、直射日光を受けて干割れを起こしたり、窓台や窓枠は過酷な環境に置かれています。
含水と乾燥の繰り返しで、木の膨張と収縮について行けずまずは塗膜が割れて来ると思われます。
そうして塗膜の劣化が進むと、その下の突き板が干割れを起こすのだと思われます。
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施工後
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この場合、窓台は全体に塗膜を削り取りました。
縦枠は捲れた塗膜と、浮いた塗膜を除去しました。
縦枠は下から数センチの処までで済みました。
その後は通常の木地着色からの塗装工程です。
着色剤を調色して木地に色を含ませ、下塗り、中塗り、色補正、上塗りと進んで行きます。
私共では、このような条件の場合、内部であっても外部用の耐候性に優れた特殊なウレタン塗料を使います。
この特殊なウレタン塗料はある程度の柔軟性を備え、木の収縮にできるだけ追従するように設計されたものです。
こういった場合は贅沢な材料を使います。
しかし、塗料だけではすでにおこった干割れを止めることができませんので、接着剤を使います。
接着剤はどの工程でどのような種類のものを使うのかが、仕上がりと耐久性を左右します。
その辺りが経験と実績の積み重ねだと思うのです。
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施工前
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写真では、塗装している部材の長さは分かりにくいと思います。
長さが約3600mmです。
長さが3メートル60センチのバルコニーの手摺です。
その他の長尺部材は同じバルコニーの桁などの部材です。
短い妻手の桁や手摺子など短いものや小さな部材は、既に塗り上がり倉庫で梱包を待っている状態なので、この写真には登場しておりません。 |
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施工中
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後付けバルコニー部材の塗装の依頼です。
カタログに無いホワイトを施主が希望されたそうで、オプションで色替えの塗装です。
組み上がって見えるところだけを塗装すればよいのですが、大方の面が見えるようで、樋の部材や接続金具などを含めると、大小約40個ほどの部材の塗装となりました。
外部用金属塗料で色付け塗装をしました。
勿論、塗料の密着を考えて、塗装部全体に足付け研磨とプライマーで下地処理をしております。
中塗り白のプラサフ塗装後に色付けをしています。 |
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施工後
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色替え塗装の後に現場で組み立てられますので、トップコートはハードコートクリヤーで仕上げました。
塗装後の組み立ての場合はハードコートを使うようにしております。
組み立て時の擦り傷などを少しでも防ぎ、後からのタッチアップ補修ができるだけ必要ないようにとの思いからです。
バルコニー部材全てを塗装する仕事なんて滅多には無いだろうと思い、今回の『最近の施工から』に取り上げました。
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